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樹木から鉄キレート剤を開発

 樹木に20~30%含まれるといわれるリグニンを用いて、植物成長促進剤を開発する、というもの。東京農工大学などの研究グループが発表。

www.tuat.ac.jp

 木質材料を硫酸で加水分解すると、「単糖類」と残渣に含まれる「硫酸リグニン」が得られる。前者は家畜飼料や発酵させてエタノールなどに使われるが、後者は樹脂化してしまい、利用が困難だった。彼らは硫酸リグニンをアルカリ水熱反応により水溶化させることに成功。これをイネなどに撒くと、土壌中の鉄をキレート化し、鉄欠乏を改善した。特に根の伸長に寄与するらしい。

 リグニンは難分解物質で、セルロースに次ぐ地球上に多い有機物。利用価値ができれば理想的なバイオマスとなるだろう。

 ただ、アルカリ水熱処理では280℃、NaOHを使うが、こうまでしないとリグニンは利用できないらしい。やはり自然分解は相当時間がかかると考えられる。